私達、相談援助職の記録には、利用者様やご家族、他機関との情報共有や苦情等への備え、支援の振り返りへの活用など様々な役割があります。 現場の記録については、そもそもの文章力によって、記録内容にバラつきが出たり、支援の根拠となる思考過程の記録漏れにより、振り返りが困難になるといった課題がありました。今月は、こうした記録に関する課題を解決するために「生活支援記録法(F-SOAIP)」を学びました。
Foucus:焦点(記録のタイトル。状況が簡潔化する)
Subjective Data:主観的情報(利用者様の言葉)
Objective Data:客観的情報(支援者が観察から得た情報や、他職種から得た情報)
Assessment:アセスメント(支援者の気付きや判断)
Intervention:介入・実施(支援者の対応)
Plan:計画(今後の支援方針や具体的な計画)
相談援助職に特化したこの記録法を活用し、情報共有を簡素化して、更なる業務改善を目指していきます。
もみの木相談支援センターでは「精神疾患のある方への関わり方」を学びました。
精神疾患のある方への支援では、症状に合わせて個別で対応したり、医療機関との連携や公的サービス(障がい福祉サービス)等の活用を通じて、利用者様の生活の質を向上させることが可能になります。ご本人だけでなく、ご家族の状況も関連しますので、支援を行う場合は、ご家庭全体を俯瞰的に捉えて考えることが非常に重要です。
(例)かかりつけ医が遠方で調子が悪いと受診出来ない→医療機関を近場に変更
高齢の母が心配で就労をためらう→母がデイサービスを利用することで安心して就労できる
定期的かつ継続的に本人を見守る体制を構築することが大切で、障がいに対する正しい理解ができるようにするための支援と、本人のニーズに応じた柔軟な対応が出来るようにしていきたいと思います。
食事は生きていくために必要な営みですが、高齢の方にとっては食べ物が気管に入ってしまう(誤嚥)など、命に危険が及ぶ可能性もあり注意が必要です。そういった時に、私達は慌てることなく冷静に対応する必要があります。そのため、今月は「食事中の急変と口腔ケア」について勉強会を行いました。
<食事中にむせた時>
・前屈姿勢にして背中をさする
・食事を一旦休憩し、落ち着いたら大きく深呼吸して、むせなければ食事を再開する
<呼吸困難になった時>
・顔面や唇が紫色になる、咳も声も出なくなる、手で首を掻きむしる等があれば救急車を呼ぶ
・救急車が来るまでの間、異物が外から見えている場合は、指で異物を掻き出す
・背部叩打法を行う(肩甲骨の間を叩く方法)
<意識消失した時>
・名前を呼んで反応を確かめる(意識レベルによって次の行動パターンを判断する)
・看護職員がバイタルや容態の観察を行い、緊急受診の有無を判断する
また、加齢による衰えによって低下しがちな口腔の機能を良好に維持するためにも、口腔ケアが重要となりますので、正しいやり方を職員間で再確認しました。デイサービス以外の場所でも安全に食事ができるように、誤嚥を起こしにくい姿勢や調理法なども積極的に声掛けしていきます。緊急時に適切な対応が出来るように今後も定期的に対処法を再確認し、利用者様に安心安全に過ごして頂けるよう努めます。
おひさまでは「自傷行為」について勉強しました。
自傷行為とは「自分の頭を壁や床に打ち付ける」「自分の腕に噛みつく」など、自分で自らの身体を傷つける行為のことです。
<自傷行為をする理由>
・要求や拒否の気持ちを伝えたい ・周囲の人の注意を惹きたい、かまってほしい
・感覚過敏による不快感を紛らわせたい ・パニックや癇癪、あるいは楽しすぎて興奮している
<自傷行為への対応>
・どんな場面で自傷行為をするか記録する ・自傷行為が起きにくい環境を作る
・自傷行為に変わる別の好ましい行為を強化する(代替法) ・自傷行為で子供の要求を叶えない
・その子が興味を持てる活動、楽しい活動を増やす(正の強化)
自傷行為は、発達障がいの特性によって起こりやすくなっていることもあるので、子供の特性にも目を向けながら、必要な手立てを行っていきたいと思います。